2.5インチSATAディスク用外付けケースのまとめ(クラッシックワールド)



2.5インチSATAディスク用の外付けケースについて書いたまとめたページが手狭になったのでUSB3.0ポートかThunderboltポートを搭載していない旧世代のケースはこちらに移しました。ポイントは10段階評価で5 Pが標準、3 P以下はおススメできないケース、6 P以上はおススメ、8 P以上は超おススメのケースです。AppleのノートブックをMac OS Xで使った時での相性を最重要項目にして始めたので、プラスマイナスの評価はWindowsマシンでは必ずしも当てはまりません。今後はできるだけWindowsマシンも視野に入れたまとめページにしたいと思います。こちらにケース選びの時の留意点をまとめてあるのでご参照ください。

ケースごとにアップしてある転送速度検証はマシン内蔵ドライブがHDDとSSDの場合に分けて、前者の場合はPCでeSATAポート搭載のケース、MacでFirewire 800、eSATAポート搭載のケースの結果をアップ、後者の場合はPCでeSATAポート搭載のケースの結果をアップしています。転送速度はこのBlogの検証と同じ環境を揃えれば特殊なソフトを使うことなく誰にでも達成できる速度です。


クイックリンク






転送速度検証環境 (HDD内蔵ドライブ)
• 機種
PC: ZOTAC nano AD10 1.6 GHz 8GB(AHCIモード)
Mac: MacBook Pro 4.1 (Early 2008) 2.5 GHz 6GB, MacBook Air 5.1 (Mid 2012) 1.7 GHz 4GB (Thunderbolt検証のみ)
• システム
PC: Windows 7 SP1 Home Premium
Mac: OS X Snow Leopard (10.6) & Lion (10.7)
• 内蔵ドライブ: Western Digital Scorpio Black (750 GB, 7200 RPM) WD75000BPKT
• 外付けドライブ:Samsung Spinpoint MP4 (640 GB, 7200 RPM) HM640JJ
• 内蔵及び外付けドライブのファイルシステム
OS内蔵ドライブのFS外付けドライブのFS
Windows NTFS NTFS
OS X HFSX HFSX
• AJA System Testの環境:
File Size: 8.0 GB (= GiB), Video Frame Size: 2048x1556 10-bit RGB
• ファイルコピーの環境
File Size: 10.0 GiB(空ファイル) x 1
• 使用ポート
Firewire 800
Mac: マシン搭載ポート
eSATA
PC: マシン搭載ポート
Mac: OWC Slim ExpressCard to eSATA Adapter(シングル及びデュアルドライブケース)、FirmTek SeriTek/6G eSATA 6Gb/s ExpressCard(クアッドドライブケース)
eSATAp

転送速度検証環境 (SSD内蔵ドライブ)
• 機種
PC: ZOTAC nano AD10 1.6 GHz 8GB(AHCIモード)
Mac: MacBook Air 5.1 (Mid 2012) 1.7 GHz 4GB
• システム
PC: Windows 7 SP1 Home Premium, Windows 8 Pro, Ubuntu 12.04.1 LTS, Ubuntu 12.10
Mac: OS X Lion (10.7) & Mountain Lion (10.8)
• 内蔵ドライブ
PC: Samsung 830 Series (128 GB) MZ-7PC128
Mac: Apple SSD TS128E (128GB, MacBook Air)
• 外付けドライブ
HDD:
(旧)Samsung Spinpoint MP4 (640 GB, 7200 RPM) HM640JJ
(新)HSGT Travelstar 7k1000 (1TB, 7200 rpm)
SSD: Samsung 830 Series (128 GB) MZ-7PC128
• 内蔵及び外付けドライブのファイルシステム
OS内蔵ドライブのFS外付けドライブのFS
Windows NTFS NTFS
Linux ext4 ext4
OS X HFSX HFSX
• AJA System Testの環境:
File Size: 8.0 GB (= GiB), Video Frame Size: 2048x1556 10-bit RGB
• ファイルコピーの環境
File Size: 10.0 GiB x 1
• 使用ポート(全てマシン搭載ポート)
eSATA(PCのみ)

転送速度検証環境 (SSD内蔵ドライブ2)
• 機種
PC: ZOTAC nano AD10 1.6 GHz 8GB(AHCIモード)
Mac: MacBook Air 6.2 (Mid 2013) 1.3 GHz 8GB
• システム
PC: Windows 7 SP1 Home Premium, Windows 8 Pro, Ubuntu 12.04.1 LTS, Ubuntu 12.10
Mac: OS X Mountain Lion (10.8)
• 内蔵ドライブ
PC: Samsung 830 Series (128 GB) MZ-7PC128
Mac: Apple SSD SM0256F (256GB, MacBook Air)
• 外付けドライブ
HDD:
(新)HSGT Travelstar 7k1000 (1TB, 7200 rpm)
SSD: Samsung 830 Series (128 GB) MZ-7PC128
• 内蔵及び外付けドライブのファイルシステム
OS内蔵ドライブのFS外付けドライブのFS
Windows NTFS NTFS
Linux ext4 ext4
OS X HFSX HFSX
• AJA System Testの環境:
File Size: 8.0 GB (= GiB), Video Frame Size: 2048x1556 10-bit RGB
• ファイルコピーの環境
File Size: 10.0 GiB x 1
• 使用ポート(全てマシン搭載ポート)
eSATA(PCのみ)











クアッドドライブ


RAID



USB 2.0 & eSATA



デブネコ独断偏見ポイント:3.5 P
プラス
  • 簡単なドライブの設置
  • RAID 0でも暗号化したTime Machine用のドライブとして使える
マイナス
  • 非常に粗悪な外部電源のプラグ
  • スタイル
  • 質感
  • うるさい冷却ファン
  • 役に立たないRAIDスイッチ
  • 電力消費
  • RAID0の効果のない転送速度
Minipowerraid1Minipowerraid2Minipowerraid3Minipowerraid4Minipowerraid5






知り合いのショップのダンナが哀れになって買ってしまった2.5インチSATAディスク用重列横置きのタンク型RAIDケースです。Deltacoブランドで売っていますが実体はSNTの製品と思われます。日本ではCENTURYが裸族のインテリジェントビル2.5 (CRIB25EU2)として発売しています。Max. 4TB以上サポート。サポートする厚みは9.5ミリ x 4でポートはUSB 2.0 x 1、eSATA x 1です。USB 2.0はB端子を使用。電源on/offのスイッチ付きでDC INは当然あり。外部電源は超大食いのDC 12V/2.5Aですが、ケース内部後方に設置されている冷却ファンのためと思われます。外部電源のプラグがクセモノです。留め金がついているにもかかわらず少し触れた程度でも外れてしまい、この手の製品の造りとしては完全に失格です。冷却ファンはかなりうるさいですが、通常の使い道を考えるとしかたないでしょう。うるさいのはファンだけでなく、RAID設定が行われるまではピーピー音が鳴って警報みたいです。ケース後部にはRAID設定の為のボタンが3つありますが、RAID設定はMacではほとんど役に立ちませんが、RAIDはハードで設定するので暗号化したTime Machine用のドライブとして使えます。前から見てディスクハウス挿入部の左側にインジケータあり。ディスクの出し入れは取っ手を引っ張ってドアを開けディスクを挿入するだけです。SilverStone DS221と同じく非常に簡単でこの点は評価できます。ドアのロックはケースに付属するキーでドアについているロックを回して行います。eSATAポートはexpresscardがポートマルチプライヤに対応していないとドライブが認識さえされません。ということでOWCのslim eSATAカードではダメです。サイズはSNTのST-2250RU3やSTARAY J4-4S-SB2よりも縦長でプラスチック製の部分が多いため、スタイルと質感では前記の2ケースにかなり劣ります。MacBook Proでの実用性を考えると買いとは言えないです。このケースも電力消費といい冷却ファンといい仕事場で狭い隅の方へ追いやって使った方が実用的ですが、電源プラグの造りが悪いので安心して使えません。RAID設定の音がなくて電源プラグの作りさえ良ければ平均点はあげられたのですけどね...

HDD内蔵ドライブによる検証
検証環境はこちらをご覧ください。

AJA System Testによる幻想世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください。)
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 AJA System Test
Write Read
eSATA HDD HDD OS X Lion 10.7 4 0 91.0 MiB/s 117.2 MiB/s

ファイルコピーによる現実世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください。)
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 File copy
Int → Ext Ext → Int
eSATA HDD HDD OS X Lion 10.7 4 0 89.0 MiB/s 96.0 MiB/s








JBOD



USB 2.0 & eSATA



5.5 P 
デブネコ独断偏見ポイント:5 P
プラス
  • 安定した動作
  • コンパクトなサイズ
マイナス
  • 手間のかかるドライブの設置
  • 電力消費
  • うるさい冷却ファン
  • ドライブ数の割に遅い転送速度
Staray_fStaray_bStaray_s






知り合いのショップのダンナに言いくるめられて買ってしまった2.5インチSATAディスク用重列横置きのタンク型JBODケースです。STARAYブランドで売っていますが実体はRaidonの製品です。すでにUSB 3.0搭載の新型が出ていたので安く買えました。が、このケースはRAID対応のカードで使えるはずですが、かなりのくせ者です。Max. 4TB以上サポート。サポートする厚みは9.5ミリ x 4でポートはUSB 2.0 x 1、eSATA x 1です。USB 2.0はB端子を使用。電源on/offのスイッチ付きでDC INは当然あり。外部電源は超大食いのDC +12V/4.16Aですが、ケース内部後方に設置されている冷却ファンのためと思われます。冷却ファンは後方から見るとかなりうるさいですが、前方から見る時はほとんど音が聞こえずなかなか良く設計されています。ケース後部には他にカセット飛び出し防止用のロックとカセットを取り出すためのボタンが4つあります。ディスクハウス挿入部の下方にインジケータあり。ディスクの出し入れは後方にあるボタンを押してカセットを取り出し、カセットにネジ4本でディスクをとめます。計16本のネジをとめるので取り付け作業は簡単ですが非常に手間がかかります。カセットにはプラスチックのダミーがついていますが、ディスクを入れないカセットには必ずこのダミーを付けておきましょう。でないとケース後部にあるボタンを押してもカセットが出てこなくて取り出すのに大変な手間がかかります(経験者談)。肝心のeSATAポートですが、expresscardがポートマルチプライヤに対応していないとドライブが認識さえされません。ということでOWCのslim eSATAカードではダメでした。サイズはSNTのST-2250RU3と同様にドライブ数に比べて非常にコンパクトでかわいらしく、ブラックアルミの手触りは極上です。写真を見た時はうどの大木みたいなイメージがあったのですが、実際は予想外の小ささでした。高い価格とMacBook Proでの実用性を考えると買いとは言えないです。かわいらしいミニタンクですが、電力消費といい冷却ファンといいどちらかというと仕事場で狭い隅の方へ追いやって使った方が実用的かもしれません。ここでの評価はSI-2248RUSよりは良いということでギリギリ平均点。

HDD内蔵ドライブによる検証
検証環境はこちらをご覧ください。

AJA System Testによる幻想世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください。)
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 AJA System Test
Write Read
eSATA HDD HDD Windows 7 Home Premium SP1 4 0 (soft) 96.7 MiB/s 155.8 MiB/s
OS X Lion 10.7 104.0 MiB/s 181.8 MiB/s

ファイルコピーによる現実世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください。)
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 File copy
Int → Ext Ext → Int
eSATA HDD HDD Windows 7 Home Premium SP1 4 0 (soft) 117.7 MiB/s 93.9 MiB/s
OS X Lion 10.7 104.5 MiB/s 113.8 MiB/s

SSD内蔵ドライブによる検証
検証環境はこちらをご覧ください。

AJA System Testによる幻想世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください)
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 AJA System Test
Write Read
eSATA SSD HDD(旧) Windows 7 Home Premium SP1 4 0 (soft) 155.0 MiB/s 91.7 MiB/s

ファイルコピーによる現実世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください。
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 File copy
Int → Ext Ext → Int
eSATA SSD HDD(旧) Windows 7 Home Premium SP1 4 0 (soft) 157.5 MiB/s 93.1 MiB/s













デュアルドライブ


RAID

USB 2.0 & Firewire 800 & Firewire 400 & eSATA



デブネコ独断偏見ポイント:7 P ミサのおススメ
プラス
  • スタイル
  • 質感
  • 強固な造り
  • 豊富なポート類
  • 12.5ミリ厚のドライブのサポート
  • 爆速eSATA
  • 安定した動作
  • RAID 0でも暗号化したTime Machine用のドライブとして使える
マイナス
  • 重量
  • 電力消費
  • RAID0の効果のない転送速度
  • 手間のかかるドライブの設置
  • 遅いFirewire 800
Owc1_2Owc2Owc3Owc4Owc5 Elitepmini















最強スペックでしばらくは一人天下と思われたONNTO RS-S2TJ DataTale AIR 2-HDD RAID Systemに形状といいポートといいタメを張る2.5インチSATAディスク用並列横置きRAIDケースです。Max. 2TB以上サポート。サポートする厚みは9.5ミリと12.5ミリですが、弟分のOWC Mercury Elite-AL Pro miniと同じで、14ミリ厚までは入るのではないかなと思います。ポート類はライバルのONNTO RS-S2TJより一つ多く、Firewire800 x 2、Firewire400 x 1、USB2.0 x 1、eSATA x 1でデュアルディスクケース中最多です。USBはミニB端子使用。電源on/offのスイッチ付き。DC INあり。Firewireを使う時はバスパワーで駆動しますが、USBポートとeSATAポートを使う時はFirewireを電源として使うか要外部電源です。Firewireを電源として使う為のケーブルが付属しています。外部電源はちょっといただけないDC +12V/1.5Aでノートブック並みなんです。試してみたところこれ以下のアダプタでは動きませんでした。他のケースはシングルディスクもRAIDも合わせて電源アダプタの使い回しができるんですが、このケースは例外です。インジケータあり。ディスクの出し入れはケース前面にあるネジ2本、内部でディスクを押さえるネジ8本の計10本のネジを使って行います。RAID設定はケース内部にあるスイッチ使って行いますが、ガイドには設定方法は載っていません。その代わり内部ケースの裏側にスイッチの組み合わせのシールが貼ってあります。RAIDの種類は2テラバイトまでは0、1、とSPANで、JBODはありません。RAIDはハードで設定するので暗号化したTime Machine用のドライブとして使えます。2テラバイト以上はRAID設定スイッチにあるスイッチ1をオンにすると対応します。先代と違って初期設定ではオフになっています。外観はMacにピッタリのギンギンのアルミで、かなりスタイリッシュです。ケースは内部ケースと外殻から構成されていてかなり強度があり造りもしっかりしています。このケースの上にはかなり重たいものを落としても大丈夫かな。ONNTO RS-S2TJだったら例えばMac Miniの上に置くとピッタリきますが、このケースはどちらかと言うとMiniの下に設置した方が良いかもしれません。質感があって手触りも上、ソフトケースは付属しませんがキャリングケースが別売で買えます。ただアルミの材質のせいかもしれませんが重たいので、もう少し軽い材質に変更してほしいですなあ。速度という面ではONNTO RS-S2TJと同じくRAIDケースにもかかわらずシングルディスクケースに比べメリットがあるのはeSATAポート使用の時のみで、FirewireやUSBではメリットはありません。Firewire 800の転送速度は弟分のOWC Mercury Elite-AL Pro miniと同じくかなり遅いです。検証で使っているPCマシンではこのケースをeSATAで繋ぐと、SATAドライブではなくSCSIドライブとして認識されます。バスパワー駆動が可能なFirewire800ポートがあり12.5ミリ厚の大容量ディスクが2つ入って持ち歩きできる貴重なケースはというのはこれもONNTO RS-S2TJと同じですが、このケースは重量がありますし据え置きにして使った方が見栄えも良いので持ち歩く気にはなりませんねえ。実際ONNTO RS-S2TJに比べて200グラムも重たいですしね。価格はこの手のケースにしては非常に良心的です。Firewire800ポートがあるMacBookを所有している方におススメできます。

HDD内蔵ドライブによる検証
検証環境はこちらをご覧ください。

AJA System Testによる幻想世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください。)
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 AJA System Test
Write Read
Firewire 800 HDD HDD OS X Lion 10.7 2 0 56.2 MiB/s 60.7 MiB/s
eSATA Windows 7 Home Premium SP1 191.0 MiB/s 190.4 MiB/s
OS X Lion 10.7 122.9 MiB/s 158.1 MiB/s

ファイルコピーによる現実世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください。)
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 File copy
Int → Ext Ext → Int
Firewire 800 HDD HDD OS X Lion 10.7 2 0 55.0 MiB/s 74.0 MiB/s
eSATA Windows 7 Home Premium SP1 120.5 MiB/s 121.9 MiB/s
OS X Lion 10.7 117.7 MiB/s 117.7 MiB/s

SSD内蔵ドライブによる検証
検証環境はこちらをご覧ください。

AJA System Testによる幻想世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください)
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 AJA System Test
Write Read
eSATA SSD HDD(新) Windows 8 Pro 2 0 184.3 MiB/s 194.8 MiB/s
SSD Windows 7 Home Premium SP1 181.7 MiB/s 197.9 MiB/s

ファイルコピーによる現実世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください。
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 File copy
Int → Ext Ext → Int
eSATA SSD HDD(新) Windows 8 Pro 2 0 173.6 MiB/s 148.0 MiB/s
Ubuntu 12.10 222.6 MiB/s 176.6 MiB/s
SSD Windows 7 Home Premium SP1 176.6 MiB/s 160.0 MiB/s
Ubuntu 12.04.1 LTS 222.6 MiB/s 179.6 MiB/s





デブネコ独断偏見ポイント:7.5 P ミサのおススメ
プラス
  • 所有するだけで優越感を感じるスタイル
  • 質感
  • 容易なドライブ設置
  • 簡単なRAID設定
  • 豊富なポート類
  • 堅牢な造り
  • 安定した動作
  • 爆速eSATA
  • Firewire 800はバスパワー対応
  • RAID 0でも暗号化したTime Machine用のドライブとして使える
マイナス
  • MacBook Proと使うと他のRAIDケースに比べて遅い転送速度
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OWC Mercury Elite-AL Pro Dual miniとポート類でタメを張る2.5インチSATAディスク用並列横置きノート型RAIDケースです。transintl.comでは1.5TBの組み合わせがMaxになっていますが、発売当時の9.5ミリ厚の最大容量が750GBだったせいかと思われます。おそらくMax. 2TB以上サポートしているでしょう。サポートする厚みは9.5ミリです。ポート類はFirewire800 x 2、Firewire400 x 1、USB2.0&eSATA兼用 x 1でデュアルドライブケース中OWC Mercury Elite-AL Pro Dual miniと並んで最多です。USBポートはeSATAと兼用で使用で、ケーブルもケース側はeSATA、コンピューター側はeSATAとUSB2.0に別れる面白い構造です。eSATAポートはeSATApとしては使えません。チップはOxford 324です。電源on/offのスイッチ付き。DC INあり。インジケータはドライブ挿入口のドアに付いています。Firewireを使う時はバスパワーで駆動しますが、USBポートとeSATAポートを使う時は要外部電源で、外部電源はDC 12V/1000mAです。前面がドライブ挿入口側、ポート類や電源やRAIDスイッチは全て後側になります。 ドライブの挿入はボタンを押しながらずらしドアを開けて入れるだけで非常に簡単です。本格的なロックはありませんが、押したぐらいではボタンがずれてドアが開くことはありません。RAIDの種類はは0、1、SPANとJBODで、簡単にスイッチで設定できます。ドライブの挿入からRAID設定までの容易さはSilverStone DS221に匹敵し、初めてこの手のケースを買う人も安心して使うことができます。さらにはRAIDはハードで設定するので暗号化したTime Machine用のドライブとして使えます。一見この手のケースは簡単な造りのような気がしますが、似たようなコンセプトのZEMNO DeskBookProが発表から3年経った今でも発売できていないところを見ると、ProStorの製造力は優秀と言えるでしょう。 外観はMacBook Proにピッタリの上品なアルミで、非常にスタイリッシュです。質感があって手触りは極上、思わずワックスがけをしたくなってしまうほどです。ゴロッと置いておくだけの普通のケースと違って、機能美がそのままインテリアの一部としても見栄えするのは大きなプラス。外観だけではなく、造りもしっかりしていて強度もあります。留め具が二つ付いてきますので、それらを使ってノートブックに固定します。デスクトップとも使えるように台座が二つ付属していて、ケースを縦置きにしても使えます。これで静かなファンが付いていたら言うことなしだったのですけどね。 転送速度はMacBook ProでExpressCard経由で使うと、eSATAでも速度という面ではシングルドライブケースに比べメリットはなく、むしろ転送速度では最も遅い部類ですが、PCマシンでボード直付けのeSATAポート経由で使うと、超爆速! 検証で使っているPCマシンではこのケースをeSATAで繋ぐと、SATAドライブではなくSCSIドライブとして認識されます。販売先のtransintl.comのページではeSATAの速度を112 MiB/sとしていますが、このBlogの検証ではマシン内蔵ドライブがHDDの場合でも内蔵から外付けへのファイルコピーで124.9 MiB/s出ました。 ケースが入っていた箱がキャリングケースも兼ねていますが、このケースは持ち歩く物ではないでしょう。カッコいい外付けケースが欲しくて、Firewire800ポートがあるノートブックを所有しているMacユーザーの方、もしくはボード直付けのeSATAポートのあるWindowsノートブックをお持ちの方ににおススメできます。

HDD内蔵ドライブによる検証
検証環境はこちらをご覧ください。

AJA System Testによる幻想世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください。)
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 AJA System Test
Write Read
Firewire 800 HDD HDD OS X Lion 10.7 2 0 58.9 MiB/s 69.6 MiB/s
eSATA Windows 7 Home Premium SP1 221.5 MiB/s 202.1 MiB/s
OS X Lion 10.7 123.1 MiB/s 159.6 MiB/s

ファイルコピーによる現実世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください。)
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 File copy
Int → Ext Ext → Int
Firewire 800 HDD HDD OS X Lion 10.7 2 0 52.7 MiB/s 68.3 MiB/s
eSATA Windows 7 Home Premium SP1 124.9 MiB/s 120.5 MiB/s
OS X Lion 10.7 106.7 MiB/s 111.3 MiB/s

SSD内蔵ドライブによる検証
検証環境はこちらをご覧ください。

AJA System Testによる幻想世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください)
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 AJA System Test
Write Read
eSATA SSD HDD(新) Windows 8 Pro 2 0 190.8 MiB/s 183.2 MiB/s
SSD Windows 7 Home Premium SP1 184.7 MiB/s 209.1 MiB/s

ファイルコピーによる現実世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください。
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 File copy
Int → Ext Ext → Int
eSATA SSD HDD(新) Windows 8 Pro 2 0 173.5 MiB/s 162.5 MiB/s
Ubuntu 12.10 227.6 MiB/s 165.2 MiB/s
SSD Windows 7 Home Premium SP1 176.6 MiB/s 162.5 MiB/s
Ubuntu 12.04.1 LTS 227.6 MiB/s 179.1 MiB/s





USB 2.0 & Firewire 800 & eSATA



デブネコ独断偏見ポイント:7 P ミサのおススメ
プラス
  • スタイル
  • 質感
  • 軽さ
  • 使いやすいRAIDソフト
  • 12.5ミリ厚のドライブのサポート
  • 爆速eSATA
  • 安定した動作
マイナス
  • 手間のかかるドライブの設置
  • 他のRAIDケースに比べると遅い転送速度
Onnto1Onnto3OnntorspminiOnnto2











プレUSB3.0時代最強と思われるポート類を備えた2.5インチSATAディスク用並列横置きRAIDケースです。Max. 2TB以上サポート。サポートする厚みは9.5ミリと12.5ミリです。ポートはFirewire800 x 2、USB2.0 x 1、eSATA x 1です。USBはミニB端子使用。電源on/offのスイッチ付き。DC INあり。外部電源は平均的なDC +5V/2Aです。インジケータあり。Firewireを使う時はバスパワーで駆動しますが、USBポートとeSATAポートを使う時はFirewireを電源として使うか要外部電源です。ディスクの出し入れはケース裏側にあるネジ4本、内部でディスクを押さえる2枚のプレート用の2本、そのプレートにディスクを据え付ける4本の計10本のネジを使って行います。RAID設定はさすがはMacユーザーを熟知したONNTOと思わせるシンプルで良くできた付属のソフトRAID Master Macを使って行い、RAIDモード設定用のスイッチ類はありません。OS Xのディスクユーティリティを使ってRAID設定をすることも可能です。パーティション方式はGUIDパーティション、Appleパーティション、マスター・ブート・レコードの3種類の中からどれでも問題なく選択して使用できます。外観はAirPort(AirMac)を彷彿させ、他のディスクを横に2枚並べるタイプのケースに比べ非常にスタイリッシュです。手触りも上、付属のケースも上質です。速度という面ではRAIDケースにもかかわらずシングルディスクケースに比べ正直メリットがあるのはeSATAポート使用の時のみで、FirewireやUSBではメリットはありません。そのeSATAでさえRAIDケース中では最も遅い部類です。ただバスパワー駆動が可能なFirewire800ポートがあり12.5ミリ厚の大容量ディスクが2つ入って持ち歩きできるケースは貴重と言えるでしょう。ライバルのOWC Mercury Elite-AL Pro Dual miniと比べると重量といいスタイルといい持ち歩きをよく考慮していると言えます。価格は(特に日本の価格は)この手のケースにしては非常に良心的です。Firewire800ポートがあるMacBookを所有している方におススメできます。

HDD内蔵ドライブによる検証
検証環境はこちらをご覧ください。

AJA System Testによる幻想世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください。)
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 AJA System Test
Write Read
Firewire 800 HDD HDD OS X Lion 10.7 2 0 66.4 MiB/s 70.2 MiB/s
eSATA Windows 7 Home Premium SP1 168.8 MiB/s 170.3 MiB/s
OS X Lion 10.7 124.2 MiB/s 159.3 MiB/s

ファイルコピーによる現実世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください。)
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 File copy
Int → Ext Ext → Int
Firewire 800 HDD HDD OS X Lion 10.7 2 0 64.0 MiB/s 77.0 MiB/s
eSATA Windows 7 Home Premium SP1 119.1 MiB/s 121.9 MiB/s
OS X Lion 10.7 113.8 MiB/s 117.7 MiB/s

SSD内蔵ドライブによる検証
検証環境はこちらをご覧ください。

AJA System Testによる幻想世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください)
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 AJA System Test
Write Read
eSATA SSD HDD(新) Windows 8 Pro 2 0 150.7 MiB/s 181.0 MiB/s
SSD 152.5 MiB/s 192.6 MiB/s

ファイルコピーによる現実世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください。
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 File copy
Int → Ext Ext → Int
eSATA SSD HDD(新) Windows 8 Pro 2 0 157.5 MiB/s 157.5 MiB/s
Ubuntu 12.10 193.2 MiB/s 160.0 MiB/s
SSD Windows 8 Pro 155.2 MiB/s 152.8 MiB/s
Ubuntu 12.10 196.9 MiB/s 162.5 MiB/s




デブネコ独断偏見ポイント:7P
プラス
  • スタイル
  • 質感
  • 12.5ミリ厚のドライブのサポート
  • 簡単なRAID設定
  • Firewire 800でバスパワー駆動に対応
  • 爆速eSATA
  • 安定した動作
  • RAID 0でも暗号化したTime Machine用のドライブとして使える
マイナス
  • 電源スイッチがない
  • 非常に手間のかかるドライブの設置
  • 電力消費
  • けっして静かとは言えない駆動音
Taurusmini1 Taurusmini2 Taurusmini3 Taurusmini4 Taurusmini5















ポート類はONNTO RS-S2TJ DataTale AIR 2-HDD RAID Systemと同じですが据え置き用重列横置きの2.5インチSATAディスク用RAIDケースです。Max. 2TB以上サポート。サポートする厚みは9.5ミリと12.5ミリですが、12.5ミリのディスクはぎりぎり入る感じです。このケースは他のRAIDケースと違って必ず2ディスクで使用する必要があります。生粋のRAIDケースと言えるでしょう。ポート類はFirewire800 x 2、USB2.0 x 1、eSATA x 1です。USBはミニB端子使用。高価なケースなのに電源on/offのスイッチがないのがイタいです。DC INありですがバスパワー駆動はFirewire 800でサポートしています。このケースの外部電源はDC +12V/2Aで3.5インチディスク並みです。比較的新しいケースなのに電力大食いなのはいただけません。インジケータあり。フロントには設定用の画面を表示する液晶パネルがついています。RAIDの種類は0、1のみで、フロントの液晶パネルを見ながらボタンを押して設定します。ケース後方にRAID設定をロックするスイッチがあります。RAIDはハードで設定するので暗号化したTime Machine用のドライブとして使えます。ディスクの出し入れはケース後方にあるフタをとめるネジ2本(手で回せます)、カセットにディスクを固定するネジ8本の計10本のネジを使って行います。カセットは3.5インチディスクを使用する本格的なRAIDケースを思わせる形状で、アルミで非常に軽くできています。ただ強度があまりなくてディスク取り付けでの力技は厳禁。このカセットが折れるとディスクは取り付けられませんので要注意です。取り付け作業は簡単ですが思ったよりも手間がかかります。外観はMacにピッタリのアルミでなかなかかわいらしいです。このケースは仕事場なんかでAppleのノートブックと一緒に使うと映えるでしょう。据え置き型なのでケースの強度があり造りもしっかりしています。質感があって手触りも上。据え置き型にしては見た目よりも軽いです。速度という面では他のRAIDケース同じくシングルディスクケースに比べメリットがあるのはeSATAポート使用の時のみで、FirewireやUSBではメリットはありません。しかしFirewire 800でバスパワー駆動に対応しているのはうれしいプラスです。検証で使っているPCマシンではこのケースをeSATAで繋ぐと、SATAドライブではなくSCSIドライブとして認識されます。日本での価格はこの手のケースにしては良心的ですが、ヨーロッパでは正直高いです。Macに似合うアルミデザインのケースが欲しい方、もしくはFirewire 800をメインに使う方におススメです。

HDD内蔵ドライブによる検証
検証環境はこちらをご覧ください。

AJA System Testによる幻想世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください。)
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 AJA System Test
Write Read
Firewire 800 HDD HDD OS X Lion 10.7 2 0 56.6 MiB/s 66.8 MiB/s
eSATA Windows 7 Home Premium SP1 195.4 MiB/s 209.6 MiB/s
OS X Lion 10.7 125.1 MiB/s 153.9 MiB/s

ファイルコピーによる現実世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください。)
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 File copy
Int → Ext Ext → Int
Firewire 800 HDD HDD OS X Lion 10.7 2 0 55.0 MiB/s 76.0 MiB/s
eSATA Windows 7 Home Premium SP1 123.4 MiB/s 120.5 MiB/s
OS X Lion 10.7 117.7 MiB/s 115.1 MiB/s

SSD内蔵ドライブによる検証
検証環境はこちらをご覧ください。

AJA System Testによる幻想世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください)
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 AJA System Test
Write Read
eSATA SSD HDD(新) Windows 8 Pro 2 0 182.8 MiB/s 189.6 MiB/s
SSD Windows 7 Home Premium SP1 181.8 MiB/s 199.7 MiB/s

ファイルコピーによる現実世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください。
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 File copy
Int → Ext Ext → Int
eSATA SSD HDD(新) Windows 8 Pro 2 0 170.7 MiB/s 152.8 MiB/s
Ubuntu 12.10 227.6 MiB/s 173.6 MiB/s
SSD Windows 7 Home Premium SP1 176.6 MiB/s 165.2 MiB/s
Ubuntu 12.04.1 LTS 222.6 MiB/s 170.7 MiB/s












USB 2.0 & eSATA



デブネコ独断偏見ポイント:7 P ミサの超おススメ
プラス
  • 初心者にも簡単なRAID設定
  • 簡単なドライブの設置
  • 爆速eSATA
  • 安定した動作
  • RAID 0でも暗号化したTime Machine用のドライブとして使える
マイナス
  • 電源スイッチがない
  • ちょっと大きめのサイズ
Silverstone1Silverstone2Silverstone3







大きめのサイズの2.5インチSATAディスク用重列縦置きRAIDケースです。実体はWingsonicのMRA254だと思われます。Max. 2TBまでサポート(1TB x 2)。サポートする厚みは9.5ミリのみです。USB2.0 x 1、eSATA x 1です。USBはミニB端子使用。バスパワーで動かないのでDC INは当然あり。おしいことに電源on/offのスイッチはありません。外部電源は平均的なDC +5V/2Aです。インジケータあり。RAIDモード設定用のスイッチあり。RAID1、JBOD、RAID0の中から選ぶことができ、スイッチで入れ替えて使っても全く問題は起きませんでした。設定は完全にハードだけででき、あとはディスクユーティリティでフォーマットするだけです。RAIDはハードで設定するので暗号化したTime Machine用のドライブとして使えます。RaidSonic Icy Box IB-2221StU-Bと同じでディスクの挿入にはネジもなく全くツールを使う必要がありません。RAID導入にあたっての手軽さという点では所有しているケース中トップです。ブラックアルミの手触りは上。ケース自体の質感は良いのですが、台座はプラスチックで少し安っぽいです。ケースは1TBまでのディスクをサポートするので最高2TBまで使えることになりますが、大きなケースにもかかわらずサポートされているのは9.5ミリ厚のディスクのみです。非常に簡単にRAIDを導入できるケースということを考えると価格もお買い得感があり、RAIDを試してみたい方におススメできます。Firewireポートがないこと、12.5ミリ厚のディスクがサポートされていないこと、ドアのロックがないことが満点でない理由ですが、12.5ミリ厚のディスクをサポートするとこういう手軽な構造にはできないでしょうねえ。

HDD内蔵ドライブによる検証
検証環境はこちらをご覧ください。

AJA System Testによる幻想世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください。)
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 AJA System Test
Write Read
eSATA HDD HDD Windows 7 Home Premium SP1 2 0 180.6 MiB/s 191.7 MiB/s
OS X Lion 10.7 122.4 MiB/s 156.8 MiB/s

ファイルコピーによる現実世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください。)
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 File copy
Int → Ext Ext → Int
eSATA HDD HDD Windows 7 Home Premium SP1 2 0 117.7 MiB/s 119.1 MiB/s
OS X Lion 10.7 112.5 MiB/s 112.5 MiB/s

SSD内蔵ドライブによる検証
検証環境はこちらをご覧ください。

AJA System Testによる幻想世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください)
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 AJA System Test
Write Read
eSATA SSD HDD(新) Windows 8 Pro 2 0 168.7 MiB/s 199.5 MiB/s
SSD Windows 7 Home Premium SP1 163.4 MiB/s 186.8 MiB/s

ファイルコピーによる現実世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください。
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 File copy
Int → Ext Ext → Int
eSATA SSD HDD(新) Windows 8 Pro 2 0 165.2 MiB/s 155.2 MiB/s
Ubuntu 12.10 222.6 MiB/s 160.6 MiB/s
SSD Windows 7 Home Premium SP1 170.7 MiB/s 160.0 MiB/s
Ubuntu 12.04.1 LTS 222.6 MiB/s 165.2 MiB/s





デブネコ独断偏見ポイント:2 P
プラス
  • スタイル
  • 質感
マイナス
  • Macでは全く役に立たないRAID設定
  • 不安定な動作
  • 短い寿命
P1010011P1010013P1010010





一番最初に買った2.5インチSATAディスク用重列横置きRAIDケースです。Addonicsのブランドで売っていますが、実体はSunnytekのST-2220 SUESRです。Macではまともなサポートは400GBまで(200GB x 2)。ファームウェアをアップデートすると計2TBまでいけるはずなのですが、アップデートしてもまともに動きませんでした。サポートする厚みは9.5ミリのみです。eSATAだけではなくUSBを使っても一つのポートからの電力では供給量が足らず、USBポートをもう一つ使うか要外部電源です。USBはミニB端子使用。電源on/offのスイッチ付き。DC INあり。インジケータあり。ディスクの出し入れは比較的簡単で、ディスク交換作業の効率という面では高い得点をあげられますが、そもそもディスクは頻繁に交換するものじゃありませんからねえ。ブラックアルミの手触りはサラサラしていて上。RAIDとeSATAを試してみたくて買いましたが、設定するのは簡単ではありません。付属ソフトはMacではまともに動きません。従ってディスクユーティリティを使うハメになるのですが、USBポートを使う時は設定が限られ、ディスクも200GBより大きいとJBOD (single)で二つのディスクとして使わざるを得ない等使用できる範囲が限られます。eSATAポートを使うと250GB以上のディスクを使用できますが、ケース側だけでは設定できない部分があり、USBポート使用時に問題がなかったGUIDパーティション方式が機能せずマスター・ブート・レコードを使用せざるをえないなどの問題があります。ただしこれらは設定時に発生する問題で、一度設定が成功したものはUSBでもeSATAでもどちらでも使えます。値段(送料抜きでほぼ100ユーロ)を考えると少なくともeSATAを使えないMacBookノンプロの所有者には絶対におススメはできません。MacBook Proの所有者の方にしてもFirewire800を使う時に比べてメリットはないと言えます。Addonicsのサポートいい加減だし、ケースの寿命は短いし(バルク品と合わせて2つ買いましたがすでにどちらも逝きました)、付属ソフトも含めてこれほどひどいブツだと知っていたら価格の半額でも買わなかったでしょう Addonicsはいつも大々的に発表するから、本当はうちで作ってないから知らないんですとは間違っても言えないのでしょうねえ。








シングルドライブ



USB 2.0 & Firewire 800 & eSATA





デブネコ独断偏見ポイント:7 P ミサのおススメ
プラス
  • 爆速eSATA
  • 豊富なポート類
  • スタイル
  • 質感
  • 強固な造り
  • 12.5ミリ厚のドライブのサポート
マイナス
  • 重量
  • 遅いFirewire 800
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大きさ、重量、ポートの種類と全てにわたってヘビー級のシングルディスクケースで、OWC Mercury Elite-AL Pro Dual miniの弟分です。12.5ミリ厚のディスクも入ります。OWCでは14ミリ厚のシーゲートの1.5テラバイトのディスクを入れて売っていますので、14ミリまではいけるでしょう。ポートはeSATA x 1、FireWire 800 x 2、USB 2.0 x 1で、所有しているシングルディスクケースの中では最も多彩です。USBはミニB端子使用。DC INあり。電源on/offのスイッチあり。インジケータあり。USBでもバスパワーで動きます。ライバルとも言える秋葉館 Macbeth Mini800と同じOxford Semiconductor製 OXUF 934DSBチップを採用していますが、Firewireポート使用での転送速度ではMacbeth Mini800に遠く及びません。eSATAポートはそれを補って余りありますが、Appleのノートブックでは全ての機種でeSATAが使えるわけではないので評価は微妙です。手触りは上、アルミボディはガッチリしていて、重量といい大きさといいアメリカンな感じがします。重さから言って持ち歩くよりは据え置きにしてアルミのスタイルを楽しんだ方がいいのは兄貴分といっしょです。価格は高めで、コストパフォーマンスはどの程度Firewireを使うかによって変わってきます。eSATAとUSBしか使わないのでしたら、もっと安いケースを買った方が良いでしょう。ただeSATAポート付きのシングルディスクケースで12.5ミリ厚ディスクが使えるのは大きなプラスです。見栄えのするスーパーカーみたいなケースを求める方におススメできます。

HDD内蔵ドライブによる検証
検証環境はこちらをご覧ください。

AJA System Testによる幻想世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください。)
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 AJA System Test
Write Read
Firewire 800 HDD HDD OS X Snow Leopard 10.6 1 - 57.3 MiB/s 77.7 MiB/s
eSATA Windows 7 Home Premium SP1 105.7 MiB/s 108.0 MiB/s
OS X Lion 10.7 112.1 MiB/s 113.2 MiB/s

ファイルコピーによる現実世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください。)
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 File copy
Int → Ext Ext → Int
Firewire 800 HDD HDD OS X Lion 10.7 1 - 55.0 MiB/s 74.0 MiB/s
eSATA Windows 7 Home Premium SP1 106.7 MiB/s 107.8 MiB/s
OS X Lion 10.7 106.7 MiB/s 107.8 MiB/s

SSD内蔵ドライブによる検証
検証環境はこちらをご覧ください。

AJA System Testによる幻想世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください)
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 AJA System Test
Write Read
eSATA SSD HDD(新) Windows 8 Pro 1 - 126.6 MiB/s 130.1 MiB/s
SSD Windows 7 Home Premium SP1 144.2 MiB/s 148.4 MiB/s

ファイルコピーによる現実世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください。
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 File copy
Int → Ext Ext → Int
eSATA SSD HDD(新) Windows 8 Pro 1 - 128.0 MiB/s 128.0 MiB/s
Ubuntu 12.10 126.4 MiB/s 120.5 MiB/s
SSD Windows 7 Home Premium SP1 152.8 MiB/s 148.4 MiB/s
Ubuntu 12.04.1 LTS 213.3 MiB/s 142.2 MiB/s





USB 2.0 & eSATAp




デブネコ独断偏見ポイント:4 P
プラス
  • コストパフォーマンス
  • 質感
  • 充実のパッケージ
  • 高速eSATA
マイナス
  • SSDの速さが全く活かせない
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Power Over eSATAを試してみたくて買いました。外観はなかなか質感があり手触りも良です。基板はしっかりしていて、ハードディスクの取り付けにネジ4本、フタ部分の取り付けにネジ2本使います。インジケータとDC INあり。USBはミニB端子使用。USBを使用時は一つのポートからの電力供給で動きます。eSATAとeSATApのポートは共用です。肝心のPower Over eSATAはMacではUSB 2.0として認識されてしまって使えません。と書いてしまったのですが、最新のexpresscardドライバーをインストールしたら通常のeSATAドライブみたくSCSIドライブとして認識されてしっかりバスパワーで動きました。普通のeSATAケーブルと外部電源を使えばただのeSATAケースとしても使えます。今の時代にしてはパッケージがなかなかこっていて、フタ部分がマグネットでピタッと閉まる形式です。ケーブル類はUSBとeSATApが付いてきます。eSATApという新しいポートを使用した内容の割に手頃な価格でおススメできます。と書いたのですが、SSDを入れて検証したら、SSDの速さを全く活かせないということが判明したので、大幅減点の4ポイント。

HDD内蔵ドライブによる検証
検証環境はこちらをご覧ください。

AJA System Testによる幻想世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください。)
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 AJA System Test
Write Read
eSATA HDD HDD Windows 7 Home Premium SP1 1 - 108.6 MiB/s 109.2 MiB/s
OS X Lion 10.7 106.0 MiB/s 105.6 MiB/s

ファイルコピーによる現実世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください。)
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 File copy
Int → Ext Ext → Int
eSATA HDD HDD Windows 7 Home Premium SP1 1 - 103.4 MiB/s 103.4 MiB/s
OS X Lion 10.7 105.6 MiB/s 104.5 MiB/s

SSD内蔵ドライブによる検証
検証環境はこちらをご覧ください。

AJA System Testによる幻想世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください)
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 AJA System Test
Write Read
eSATA SSD HDD(新) Windows 8 Pro 1 - 109.9 MiB/s 121.2 MiB/s
SSD Windows 7 Home Premium SP1 110.8 MiB/s 121.8 MiB/s

ファイルコピーによる現実世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください。
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 File copy
Int → Ext Ext → Int
eSATA SSD HDD(新) Windows 8 Pro 1 - 110.1 MiB/s 107.8 MiB/s
Ubuntu 12.10 116.4 MiB/s 101.4 MiB/s
SSD Windows 7 Home Premium SP1 110.1 MiB/s 110.1 MiB/s
Ubuntu 12.04.1 LTS 121.9 MiB/s 110.1 MiB/s





USB 2.0 & eSATA



デブネコ独断偏見ポイント:5 P
プラス
  • コストパフォーマンス
  • 爆速eSATA
マイナス
  • 細部の造り
P1010019P1010020P1010018





eSATAへの移行を考えて買い足しました。外観も手触りも良です。細部のつくりがほんの少しだけ粗め。基板はまあまあしっかりしています。DC INあり。インジケータあり。USBはミニB端子使用。USBを使用時は一つのポートからの電力供給で動きます。どこにでもありそうなケースですが、eSATAは高速で値段も手頃ですしおススメできます。

HDD内蔵ドライブによる検証
検証環境はこちらをご覧ください。

AJA System Testによる幻想世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください。)
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 AJA System Test
Write Read
eSATA HDD HDD Windows 7 Home Premium SP1 1 - 109.1 MiB/s 107.6 MiB/s
OS X Lion 10.7 106.8 MiB/s 109.2 MiB/s

ファイルコピーによる現実世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください。)
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 File copy
Int → Ext Ext → Int
eSATA HDD HDD Windows 7 Home Premium SP1 1 - 106.7 MiB/s 106.7 MiB/s
OS X Lion 10.7 106.7 MiB/s 106.7 MiB/s

SSD内蔵ドライブによる検証
検証環境はこちらをご覧ください。

AJA System Testによる幻想世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください)
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 AJA System Test
Write Read
eSATA SSD HDD(新) Windows 8 Pro 1 - 125.1 MiB/s 130.1 MiB/s
SSD Windows 7 Home Premium SP1 233.1 MiB/s 248.6 MiB/s

ファイルコピーによる現実世界の参考転送速度(他のケースとの比較はこちらをご覧ください。
使用ポート 内蔵 外付け OS ドライブ数 RAID設定 File copy
Int → Ext Ext → Int
eSATA SSD HDD(新) Windows 8 Pro 1 - 128.0 MiB/s 128.0 MiB/s
Ubuntu 12.10 121.9 MiB/s 120.5 MiB/s
SSD Windows 7 Home Premium SP1 173.6 MiB/s 162.5 MiB/s
Ubuntu 12.04.1 LTS 222.6 MiB/s 167.9 MiB/s









外付けケースを買う時の留意点

(1)ポートの種類と転送速度

宣伝文句で使われている理論上の転送速度とポートの関係は遅い順に下記のようになります。(ビット、バイト)

Firewire 400(400 Mb/s、50 MB/s)
USB 2.0(480 Mb/s、60 MB/s)
Firewire 800(800 Mb/s、100 MB/s)
eSATA 3G(3 Gb/s、375 MB/s)
USB 3.0(5 Gb/s、 625 MB/s)
eSATA 6G(6 Gb/s、750 MB/s)
Thunderlbolt (10 Gb/s、1250 MB/s)
USB 3.1(10 Gb/s、1250 MB/s)註1
Thunderlbolt 2(20 Gb/s、2500 MB/s)

上記の数値は実際には全く縁のない速度です。上記のポート類はUSB 3.1とThunderboltを除いてどれも8b/10b符号化、Thunderboltは64b/66b符号化、USB 3.1は128b/132bというシリアル転送方式を採っているので、下記の数値辺りが実際に出せるはずの実効速度ということになります。

Firewire 400(400 Mb/s × 8 ÷ 10 ÷ 8 = 40 MB/s)
USB 2.0(480Mb/s × 8 ÷ 10 ÷ 8 = 48 MB/s)
Firewire 800(800Mb/s × 8 ÷ 10 ÷ 8 = 80 MB/s)
eSATA 3G(3Gb/s × 8 ÷ 10 ÷ 8 = 300 MB/s)
USB 3.0(5Gb/s × 8 ÷ 10 ÷ 8 = 500 MB/s)
eSATA 6G(6Gb/s × 8 ÷ 10 ÷ 8 = 600 MB/s)
Thunderlbolt (10Gb/s × 64 ÷ 66 ÷ 8 = 1212 MB/s)
USB 3.1 (10Gb/s × 128 ÷ 132 ÷ 8 = 1212 MB/s)註1
Thunderlbolt 2 (20Gb/s × 64 ÷ 66 ÷ 8 = 2424 MB/s)

と、ここまでは完全にポートのみで計算上の話をしています。実際の速度にはチップの性能、ドライブの接続部の性能、ドライブの性能、システムのドライバーの性能等様々な要素が絡んできます。例えば今現在で言えば内部接続がSATA 3.0(6G)対応なのかどうかはかなり重要です。SSD等を外付けケースに入れた場合それだけで300 MB/s以上出せるかどうかが決まってしまいます。またUSB 3.0などはUASPモードをサポートしているのか等によって数十メガバイトから数百メガバイト毎秒の違いが転送速度に出ます。チップの性能はFirewire 800で顕著ですが、チップによって転送速度に大きな差が出ますし、またチップが同じでもケースによって転送速度がかなり違う場合もあります。買う前に必ず検索で買う予定のケースのレビューなどを見てみましょう。同じFirewire 800でも20 MB/sもの差が出ると投資に対する見返りがかなり違いますからね。

ポートの転送速度が速くても、RAIDなど特殊な方法を使わないとその速度をだせないこともあります。例えばThunderboltは上記のポートの中で最も速いですが、現在は内部接続の主流のインターフェースであるSATA註2が最新マシンでも6 Gb/sですので、それ以上はRAIDを使うとか、内部接続がPCIeの高いドライブを買うとか、あとはドライブに保存しないデータだけのやり取りみたいなことをしないと転送速度を活用できません。逆に言うとThunderboltはRAID等を使えば内部接続のインターフェースがSATAの6 Gb/sであってもそれを上回る転送速度が出せますが、eSATAではSATAの上限の6 Gb/sを上回る転送速度は絶対に出ません。こうしてもの凄い転送速度が出せるThunderboltですが、一方では実際に普及クラスのSSDをシングルドライブで使って検証してみるとUASPモードをサポートしているUSB 3.0より遅かったりします。これは内部接続であるSATA 3.0と外部接続のThunderboltの変換がUSB 3.0とSATA 3.0の変換ほど効率的ではないからだと言えます。

註1)2013年11月現在でこの規格を使った製品はまだ発売されていません。

註2)AppleはMid 2013年型のMacBook AirでPCIe接続の内蔵ドライブを採用しました。これにより内蔵ドライブの転送速度は700 MB/s以上になりましたが、それでもThunderboltの限界まで使い切ってはいません。



(2)内蔵ドライブと外付けドライブの関係

速い転送速度は内蔵ドライブと外付けドライブの両方が速くないと実現しません。内蔵ドライブと外付けドライブの関係を7200rpmのHDDと5400rpmのHDDの例で速い順にすると次のような感じになります。

1.内蔵7200rpm + 外付け7200rpm
2.内蔵7200rpm + 外付け5400rpm
3.内蔵5400rpm + 外付け7200rpm
4.内蔵5400rpm + 外付け5400rpm

3と4の差は微々たるもので、実際にはほとんど体感できないです。ところが2と3では体感できるほど速度に差が出ます。簡単に言うと内蔵ドライブが遅い場合、外付けケースに速いディスクを入れても折角の投資しに対する見返りがない転送速度しか得られません。ですから外付けドライブの性能向上の前にまずはマシンの内蔵ドライブの性能向上を考えましょう。上記はHDDの場合ですが、SSDでも同じです。

(3)ポートとドライブの関係

(1)や(2)と少し重複しますが、ドライブの性能がポートの実効速度を上回っている場合、性能が活かしきれず転送速度の頭打ちが生じます。例えば現在は500GB以上の容量の7200rpmのディスクは2.5インチでも110 MiB/s以上の転送速度を出す実力がありますが、こういうディスクをFirewire 800ケースに入れても、20 MiB/s以上の無駄が生じますし、SSDなどを入れたらそれこそ宝の持ち腐れです。こちらのページのファイルコピー速度ベスト10を参照していただくとわかりますが、同じSSDを使ってもUSB 3.0接続ののRAIDケースとThunderbolt接続のJBODケースでは転送速度に200〜300 MB/s以上の差があります。USB 3.0接続ののRAIDケースはこの差の分の速度を活用できていないことになります。外付けケース選びは転送速度だけが重要ではないですが、使用目的で転送速度が重要な場合、外付けケースやマシンのポートがドライブの性能を活かせることができるのかをチェックした方が良いでしょう。ただ100パーセントの理論値を出せるケースなどありませんので、ここでもレビューなどを見てどのケースの転送速度が速いのかなど情報集めすることが重要です。

逆にポートの実効速度がドライブの性能を上回っている場合、速いドライブを入れればそれなりの見返りがあるはずです。ここで気をつけたいのは手頃な価格で容量を確保するために普及するであろうeSATA・USB 3.0・Thunderbolt等の速いポートのついたケースと大容量シングルHDDの組み合わせです。自分で安いケースを買って手持ちのHDDを有効活用するというのなら良いですが、速いポートのついた外付けケースに大容量のシングルHDDを最初から入れて外付けドライブとして売っている場合、ポートごとの転送速度などはただの謳い文句です。良心的なメーカーだと実際に出る転送速度を併記してくれるでしょうが、そうでない場合はコンピューター初心者などが知らないで買うと、「速いドライブということで買ったはずなのに騙された」という気がするでしょう。

(4)ポートと利便性

USBは気軽に使えるし安いし便利ですが、USBポートしかないケースをいくつも持っていてこれらを同時に使いたい場合はそれほど便利ではありません。デスクトップマシンみたいにUSBポートがいくつもあればそれらに接続するだけの話ですが、ノートブックみたいにポート数が少ないと、ハブなどを使って接続するしかありません。所有しているドライブが多いとこれがけっこう不便です。簡単に取り外したりしないeSATAでも状況は同じです。FirewireやThunderboltではマシンにポートが一つしかなくても、ケース側にポートが二つ以上あればデイジーチェーンでケース同士や他の周辺機器を繋いでいくことができます。これまでの外付けケースを使ったこのブログの検証ではFirewire 800はテラバイトの2.5インチの外付けドライブ二つ、もしくはテラバイトの2.5インチディスクが2つ入ったRAIDケースまではバスパワーだけでも問題なく使えます。で、ここで気をつけたいのがFirewireやThunderboltポートを一つしか搭載していない外付けケースです。自分で納得して買うなら良いですが、そうでないと折角FirewireやThunderboltポート付きのケースを買ったのに、デイジーチェーンが使えなくてUSBやeSATAケースと利便性が変わらないということになってしまいます。さらにFirewireの場合で気をつけたいのは、2つポートがあっても規格が同じでないと、デイジーチェーンを使った時に転送速度は遅い規格のポートに準じます。たまにFirewire 400ポートと800ポートが一つずつ搭載されたケースを見かけますが、マシンにFirewire 400ポートしかない場合を除いてはおすすめしません。

ボード直付けのeSATAポート搭載のWindowsマシンでのeSATAの速度は目を見張るものがありますが、2.5インチ外付けドライブの利便性と言う観点で考えると、OS起動中には取り外しができないなどの制限があってあまり便利ではありません。Windowsは内蔵のSATAもしくはeSATAポート接続の外付けドライブにしかインストールできないですし、おそらくMicrosoftの考え方としては、eSATAは名前の通り狭い筐体ないに入りきらないドライブのためのSATAの拡張という感じなのだと思います。簡単に言うと筐体外にはみ出した内蔵ドライブという感じですかね。ということで、簡単に外付けドライブの取り外しができる高速ポートはUSB 3.0もしくはExpressCard経由で使うeSATAに限られ、どちらの場合も転送速度がかなり低くなってしまいます。外付けケースを買う時にこの辺の状況と自分の使い方を良く考えて買わないと、後から別の外付けケースを買い足すハメになったりするかもしれません。

(5)外付けケースのスペックとサポートする環境

ここまでは外付けケースを買う時に一番目に付き易い点を見てきましたが、前述しましたようにポートだけ速いのが付いていても必ずしも外付けケースの性能が良いとは限りません。ケースのスペックで留意したいのは内部接続のSATAの規格です。通常の1.0、2.0、3.0の他にローマ数字のI, II, IIIや3G、6G等と呼び名が入り乱れていますが、できるだけ新しい規格のものが好ましいです。ポートとドライブが速くても、古い規格の内部接続だとそこがボトルネックになってしまうからです。これはSSDを外付けケースに入れて使う時にかなり重要な点になります。

外付けケースがバスパワー駆動可能かどうかも重要でしょう。今は殆ど見かけなくなりましたが、以前は一つのUSB 2.0ポートからの給電では動かない外付けケースもありました。またバスパワーで動きそうな外観なのに実際は外部電源が必要なThunderbolt接続ケースなどがあります。こういうのを買ってしまうとノートブックと一緒に気軽に持ち歩くということができなくなってしまいます。

もう一つ気を付けたいのはケースがサポートするOSです。PCでもMacでもUSB 3.0が主流になりつつあるこの時代でも中にはWindowsしかサポートしていないというケースもあります。自分のMacにはUSB 3.0ポートがあるから大丈夫だろうと思って買うと動かなかったということになりかねません(経験者談)。ケースがサポートする環境は大概明記されていますので、必ず見るようにしましょう。サポートされている環境なのに動かないという場合はファームウェアの問題が考えられます。メーカーもしくは販売店のサポートに問い合わせてみましょう。

(6)外付けケースの安定動作・静粛性など

買い物になるとついスペックばかりに目が行ってしまい、実際にどのように動作するのかとかは未確認になってしまい勝ちですが、安定動作しない外付けケースほど役に立たないものはありません。また買ってしまったもののうるさくて使ってられないということなどもありうるでしょう。ただこればかりは実際に使ってみないとわかりません。そこで重要になってくるのがネットにあるユーザーのレビューなどです。外付けケースに限ったことではないですが、ネットでの情報収集は今のこの時代原則です。

上記のことを簡単にまとめてチェック表を作ってみました。買う前にこれだけはチェックしておきましょう。知っていて買うのと知らないで買うのとでは全然違いますから。

外付けケースチェック事項(2012年11月現在)
内部接続 SATA 3.0 (6G、III)対応かどうか?
eSATA eSATAがSATA 3.0 (6G、III)対応かどうか?
USB 3.0 UAS(もしくはUASPモード)対応かどうか?
Thunderbolt、Firewire ポートが二つあるかどうか?二つあったらポートはピン数など同じ規格か?
Thunderbolt ケーブルは付いてくるのか?
バスパワー駆動 バスパワー駆動対応と表示されているかどうか?
OS 自分のマシンで使っているOSがサポートされているかどうか?
RAID ソフトなのかRAIDコントローラーが付いているのか?
ユーザーの評価 ネット検索で見つかるユーザーはどのような評価をしているのか?
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